英単語は勉強しないでいいと思っていた。
- これまであまり英単語を勉強してこなかった。とにかく自分が読みたい英文を読んでいれば、重要な単語には何度も出会うだろうし、わざわざ英単語の勉強を意識的にやらなくても自然に覚えていくだろう、という考えだった。
- で、確かにそれでいける部分もあるのだけれど、ちょっとマイナーな単語になると、そもそも出会う回数が少ないので、このやり方ではなかなか覚えられない。また、出会う回数が多い単語であっても、なぜか頭に定着しないものもある。気がついたら、同じ単語を何回も調べていたりした。
- はっきり言って効率が悪い。読むスピードがなかなか上がらない。また、ちょっと難しい英文になるととたんに読めなくなってしまうので、読める本や記事の幅がかなり制限されてしまうという問題もある。だからやっぱり英単語を意識的に勉強した方がいいのだろうなあ、と思う。
これまでの(自分の)英単語勉強法とそのダメさ。
- 何年か前に英単語学習用のスマホアプリで勉強していたことがある。かなり評判のアプリだったけれど、個人的には全く役に立たなかった(ディスりになるのでアプリ名は挙げません)。
- そのアプリは英単語を表示して、その意味を4択で選ばせるというものだった。1日10問くらいやって、クリアしたらその日の学習は終了。その作業自体は結構楽しくて、僕は最高レベルの単語までクリアした。でも、効果はほとんど実感できなかった。
- なぜかというと、たぶんこのあたりが原因だ。
- そもそも英単語と日本語単語は1対1対応していない。英単語を日本語単語に置き換えて覚えさせるようなやり方はナンセンス。
- 例文がなくて英単語だけが表示されるので文脈がぜんぜんわからない。文脈がわからないから、その英単語がどういう場面で使われるものなのかイメージがわかない。
- 結果的に、そのアプリの問題を解くことに関してはレベル99くらいになったけれど、実践に関してはダメダメという感じで終わってしまった。マリオカートはプロ級だけど公道に出たら一方通行を逆走して他のドライバーからクラクション鳴らされまくって絶望するタイプだ。つまり、ゴミということだ(アプリがじゃなくて僕が)。
今のところの勉強法
方針
- 単語だけでなく、文脈込みで勉強する。だから、例文が必要。
- 例文は自分に興味がある内容にしたほうが覚えやすそう。
用意するもの
所要時間
1日当たり60~90分(一日に覚えたい単語数が15程度の場合)
手順
1.読みたい英文記事を探す
- 無料ならBBCニュースとか。有料でもいいならThe Economistとか。研究者の人なら英語論文でもいいかも。
- 重要なのは、アプリで処理できるようにテキストデータにするということ。だから、紙の本から書き起こすというやり方でも構わない。ただ、毎日のことなので、ウェブ記事をコピペした方が楽だと思う。
2.メモアプリに記事をコピペして整理
- メモアプリに記事をコピペして読んでいって、わからない単語に印をつけていく。
- 印のついた単語のあるセンテンスだけ残して、他は全部削除。
- 単語の意味を英辞郎で調べて、意味をコピペしていく。アプリ版英辞郎だとテキストデータをコピーできないのでブラウザ版でやる。
- 最終的にこんな感じになる。メモアプリっていうか、ここではアウトライナーのworkflowyを使ってます。
3.暗記支援用のアプリに英文と単語をひたすらコピペ
- 僕はreminDOというアプリを使っている。忘却曲線にしたがって、記憶が失われる前のタイミングで復習ができる。これで、復習のためのスケジューリングを自分で組む手間が省ける。
- コピペしていくとこんな感じになる。英文をタップすると、あらかじめコピペしておいた単語の意味が出てくる。
- なお、ここでコピペの作業はひとつのデバイスだけでやろうとすると結構面倒。メモアプリを開いてコピーして、reminDOを開いてペーストして、というのを延々と繰り返さないといけないので、だんだん発狂しそうになってくる。
- ユニバーサルクリップボードが使えるデバイスが2台あると結構さくさくできる。僕の場合、ipadを2台用意して、片方ではメモアプリを、もう片方ではreminDOを開いてやっている。慣れると10分くらいでできる。
4.あとは勉強するだけ
- reminDOだと、忘却曲線システムでその日に勉強するべきメニューを毎日自動的に更新してくれる。
- どんな風に勉強するかは自由。僕の場合、まず英文を音読して、タップして単語の意味を確認してから、もう一度英文を音読する。そして次の英文に移り、その日のメニューがすべて完了するまで続ける、という風にやってる。
おわりに
- とかなんとか書いてきたけど、結局のところ、ちゃんと勉強に時間をかけるというのが一番大事なんだろうなあ。小学校で習った「予習復習をしっかりやる」というのが実は最強の勉強法だと思う。
- ただ、大人になると勉強にばかり時間をかけていられなくなるので、勉強の効率を上げないと酒を飲む時間も無くなるという悲劇に見舞われる。だから結局、勉強法というのは酒を飲むためにやるのですよ。酒飲まない人だったらそれはゲームかもしれないし、家族との時間かもしれないし、エロサイトめぐりかもしれないし、ブラック労働かもしれない。とにかく、大人の勉強法というのは時間節約のためにあるわけだ。
- 滝に打たれながらリーダーズ英和辞典の単語と意味をすべて読み上げていく、というような凄惨な勉強法でもたぶん効果はあると思う。1万時間くらいかければ。あと、悟りも開いてるかもしれない。効率的な勉強法をやっていても悟りはたぶん開けないので、ものごとには一長一短あるということ。
追記:2022/05/29
- というのを2ヶ月くらい毎日継続して、それなりに効果は出ています。Economistの記事を読んでいても、「あ、これこの前勉強したな」という単語に頻繁に出会うようになった。
- あと、勉強にかける所要時間はだいぶ短縮化された。ここの記事ではわざわざユニバーサルクリップボードとか使ってるけど、回線が良くないとかえって時間がかかる。iPadで画面二分割表示して、片方でメモアプリ、もう片方でreminDOを開く,というやり方だとコピペ作業は5分足らずで終わる。あと、この手のコピペ作業は、ダブルタップ、トリプルタップを使い分けると楽になる。ダブルタップで単語単位でコピー。トリプルタップで段落単位でコピー。
- 結局、記事自体を読むのに時間がかかるわけだけど、そこを除けば30~40分くらいで全行程終了できる。1日当たりの単語数は10くらいがちょうどいいと思う。reminDOだと、過去の復習もしなければならないので、あまり単語を入力しすぎると後で痛い目に遭う。