【独学法】目次マトリクスはアウトライナーでやった方がいいな
シラバスを書かないとならない。ネタになりそうな文献を1冊1冊真面目に読んでいったら時間が足りなくなるので、まずはバッと網を張って、使えそうなネタがどこにあるのかを特定したい。掬読や問読も使えるけれど、一番役に立ちそうなのは目次マトリクスだ。
目次マトリクスは独学大全で出てきた手法。文献整理に使える手法で、オリジナルは看護学の先生が開発したものらしい。
目次マトリクスは、複数の書物から抜き出した目次をひとまとめにすることで、それら書物の内容と構成を一望化できるようにしたものである。 『独学大全』p442
イメージとしてはこんな感じかな。本は架空です。
書名 | 1章 | 2章 | 3章 | ……… |
---|---|---|---|---|
癌は治る | 癌は食事で治る | やっぱり病院に行こう | 漢方も悪くない | |
コロナは来る | コロナ第10波は来る! | ワクチン古今東西 | 私の免疫力は53万です | |
飲み物は基本おいしい | 牛乳はおいしい | ジュースもおいしい | 水は普通 |
これでまず、本の概要がざっとつかめる。でも、それだけだともったいない。せっかく表をつくるのなら、それぞれの本の内容同士の関連性も見てやりたい。で、似たような内容のセルがあったら、それらのあいだを関連づける。線を引っ張ったり、同じ色を塗ったりするのだ。
線で結ぶためには、目次マトリクスに集められた情報を理解し、突き合わせ、比較することが必要になる。こうした作業を通じて目次マトリクスは血肉化していく。情報を処理することを通じて、目次内容の理解が深まり、さらに不明箇所やもっとよく理解する必要がある箇所なども浮かび上がってくる。 『独学大全』p444
ただ、その関連付けの作業がExcelだと難しい。独学大全ではなんか線を引っ張ってる図が出てくるのだけど、Excelでそんな線を引っ張ったりしたらレイアウトが崩れたり線がごちゃごちゃになったりして、どう考えても悲劇にしかならないと思う。セルに色を塗って、同色同士で関連づける、というやり方もあるけれど、色なんてすぐに足りなくなるのが目に見えている。また、同じ章に複数のトピックが含まれていたら、どんな色を使えばいいんですか? という問題もある。
というわけで、Excelで目次マトリクスを作るのはいろいろ問題がありそうだ。それで、アウトライナーを使うことにした。そもそも私はExcel嫌いなのだよ。なんか重いし。
手順はこんな感じ。使ってるアウトライナーはworkflowyです。
1. ただひたすら目次を書き込む
- 小見出しも書き込む
- 書き写すのが大変ならどっかから書誌情報を探してきてコピペするという手もある。でも、真面目に書き写した方が頭に定着するので、私はせっせと書き写している
2. 章のタイトルに適当にタグを貼っておく
3. 打ち込み作業がある程度進んだらタグを検索
- 検索欄でタグにカーソルを合わせるとそれまで入力したタグがずらっと出てくるので、関心があるタグを押せばいい
4. 検索に引っかかったそれぞれの章にコメントを書き込んでいく
- (まだここまで作業が終わってないので図はない)
- この作業のなかで、気がついたらタグを追加したり、コメントをさらに追加したりする。これで文献間の関係性がどんどん明確になってくるし、それぞれの文献に対する理解も深まる。
その他まだ言いたいこと
- このやり方がExcelよりも便利なのは、たんに目次を書き写すだけでなく、それぞれの章の小見出しの下位にさらに書き込むことができること。Excelでセルの中に書き込んでいったらどんどんセルが巨大になってしまうけれど、アウトライナーなら、書き込みが邪魔なら単にたたんでしまえばいい。
- 目次には章タイトルしか書いてなくても、本文を読んでいくと小見出しが出ていることがある。小見出しは大事な情報なのでちゃんとマトリクスに書き込んでいこう
- 章タイトルや小見出しだけみても内容がよくわからなかったら、何行か抜き書きしてみよう。
- タグの付け方のコツはとりあえずこんなところだろうか。もっと良いやり方もある気がするけど
- 章タイトルや小見出しを見ながら、重要そうなキーワードを選ぶ
- その項目のレベルに適したタグを貼ること
- タグの表記揺れは避ける
- たとえば「地球温暖化」というタグと「気候変動」というタグはどちらも意味としては同じ。しかし、両方をその場その場でバラバラに使っていると、あとで検索しても関連する章をいっぺんに表示することができなくて不便。どちらかに統一しよう(あとで気づいたら統一するというのでもいいと思う)。
- 目次を書き写したり、抜き書きしたりしながら、「あ、ここ面白いなあ」と思ったところはにはタグでgoodをつけておく。いいね、ということ。あとでgoodタグを検索すると面白いものばかり出てくるので面白い