2022-11-01から1ヶ月間の記事一覧

【雑文】落ち込んでいるときに元気になれるカオスな言葉たち

わたしは基本人間嫌いなので人に会うとだいたい落ち込む。で、今は久しぶりの飲み会の翌日なのでバッチリ落ち込んでいる。こういうときに必要なのは迎え酒ではなくカオスな言葉だ。 言葉は人に意味を伝えるものでなくては意味がない。つまりカオスであっては…

【雑文】多数決は案外わるくないかもしれない

センの『集合的選択と社会的厚生』の勉強がちょっと滞っている。野暮用ができてしまったというのもあるけど、7章がちょっと難しくて詰まってる(論理展開が難しいというより、新しく出てくる概念が現実世界でどういう意味を持ってるのか飲み込むのに手間取っ…

【雑文】「いいことをしているときは、悪いことをしていると思うくらいでちょうどいい」と吉本隆明は言った。

効果的利他主義という考え方がある。これはようするに、世界をよくするために最も効果的な行動をしよう、というものだ。Wikipediaにも項目がまとめられている。説明するのが面倒なのでそのまま引っ張ってみよう。 効果的利他主義(こうかてきりたしゅぎ、英…

【読書ノート】『集合的選択と社会的厚生』6章

集合的選択と社会的厚生作者:アマルティア セン勁草書房Amazon 第6章 コンフリクトとジレンマ 有名なセンの「リベラルパラドックス」が登場する章。ただ、数理的な「第6*章」の方はたった3ページしかないし、証明もすごく簡単だ。それよりも、その含意を普…

【読書ノート】『集合的選択と社会的厚生』5章

集合的選択と社会的厚生作者:アマルティア セン勁草書房Amazon 第5章 価値と選択(匿名性、中立性、反応性) 今のところ、だいたい1週間に1章くらいのペースで進んでる。全部で11章だから、野暮用が入ってもなんとか年内には終わらせられるかな…。 この本は…

【研究ノート】集合的選択にAHPを使っていいものかどうか

AHPとは? AHPという奴がありまして、簡単にいえば、選択肢を決めるのを手助けしてくれる一種の意思決定支援手法だ。 たとえばあなたが車を買いたいと考えているとする。で、カタログをひっくり返してあれこれ考えて、次のような候補にまで絞り込めたとする…

【読書ノート】『ルールに従う』第1章

ルールに従う―社会科学の規範理論序説 (叢書《制度を考える》)作者:ジョセフ・ヒースNTT出版Amazon 合理性について勉強する必要があってセンの『集合的選択と社会的厚生』をちびちび読んでいるのだけど、ヒースの方も読む必要がありそうなので並行的に読んで…

【読書ノート】『集合的選択と社会的厚生』4章

集合的選択と社会的厚生作者:アマルティア セン勁草書房Amazon 第4章 社会的決定関数 前回の復習と今回のねらい 前章は「社会的厚生関数」というやつを取り上げて、この社会的厚生関数に常識的な条件を加えただけで必ず独裁者が発生してしまうというアローの…