2024-01-01から1年間の記事一覧

【用語集】共有知識

知識を共有している、というのはどういう状況だろう? たとえば、AさんとBさんの2人がいる。そして、2人とも「太陽は東から昇り西に沈む」ということを知っているとする。こういう状況を「AさんとBさんは知識を共有している」といっていいだろうか? しかし…

【読書ノート】『制度とは何か』9章から10章

制度とは何か──社会科学のための制度論作者:フランチェスコ・グァラ,Francesco Guala慶應義塾大学出版会Amazon 第9章 再帰性 自然科学と社会科学のちがいは、再帰性の問題に取り組んでいるかどうかだ、という考え方がある。 再帰性とは、たとえば予言の自己…

【読書ノート】『制度とは何か』7章から8章

制度とは何か──社会科学のための制度論作者:フランチェスコ・グァラ,Francesco Guala慶應義塾大学出版会Amazon 第7章 読心 コーディネーションが成功するためには、全員が同じ行動ルールに従うだけでは不十分だ。というのは、ほかの人たちもその行動ルールに…

【読書ノート】『制度とは何か』5章から6章

制度とは何か──社会科学のための制度論作者:フランチェスコ・グァラ,Francesco Guala慶應義塾大学出版会Amazon 第5章 構成 サールは、制度を次のように定義している。 制度は、「XはCにおいて、Yとみなされる」という形式の構成的ルールの体系である。 たと…

【読書ノート】『制度とは何か』1~4章

制度とは何か──社会科学のための制度論作者:フランチェスコ・グァラ,Francesco Guala慶應義塾大学出版会Amazon 「制度」というのは一見、地味なテーマだ。 「制度って、ようするに法律とかルールとかの話なんじゃないの?」。そういう風に受け取る人はたぶん…

アウトラインプロセッシングを使いこなせていないから使いこなせるようだらだらする

どうしてアウトラインプロセッシングを活用できてない? シェイクせよ → シェイクできません だらだら式アウトラインプロセッシング おわりに 文章を書き出すのはおっくうなものだ。何を書きたいのかは書き出すまでわからないし、その一方で、書くのに必要な…

ゲーム理論を勉強するとどんな御利益があるの?

ゲーム理論は役に立たないかも? ゲーム理論の研究者たちの言い分 モデル化するとなんかいいことあるの? モデル化すると論理的に考えられるようになる モデル化すると他人の「断言」に惑わされなくなる まとめ あとがき ゲーム理論は役に立たないかも? 大…

風邪だもうだめだ

ここのところなんとなく調子が悪かったのだけど、アパートの階段を登って吐き気がしたところで悪い予感がした。熱はグングン上がり、平熱36度の人間が39度。風邪か? コロナか? 原因がわかっても、なんの慰めにもならねえ。とにかく私はぶっ倒れている。ス…

【読書ノート】オストロム『コモンズのガバナンス』問読(第3回)

問い:長期にわたって持続的で自律的な共的資源管理を可能にする社会規範は、どうして維持されてきたのか? 入会地とか里山とか、なんだか素晴らしいもののように語る人たちのことがちょっと苦手だ。「協働」とか「絆」って言葉も、目の前に突きつけられると…

【独学法】目次マトリクスはアウトライナーでやった方がいいな

シラバスを書かないとならない。ネタになりそうな文献を1冊1冊真面目に読んでいったら時間が足りなくなるので、まずはバッと網を張って、使えそうなネタがどこにあるのかを特定したい。掬読や問読も使えるけれど、一番役に立ちそうなのは目次マトリクスだ。 …

【読書ノート】オストロム『コモンズのガバナンス』問読(第2回)

イントロ もともとこのブログを始めたきっかけは『独学大全』に書いてあった「会読」という独学法を実践するためだった。 会読は、同じように本を読む人たちとともに行う共同行為である。これだけでも我々は、いくらか挫折や断念から遠ざけられる。(……)で…

【読書ノート】オストロム『コモンズのガバナンス』転読・掬読・問読(第1回)まで

イントロ コモンズのガバナンス―人びとの協働と制度の進化―作者:エリノア・オストロム晃洋書房Amazon 授業準備でいろいろと本を読まないとならない。私は遅読なので、なんでもかんでも読んでるわけにいかないから、読むべき本を効率的に絞り込んでいくしかな…

【雑文】もっと凸凹を!

私がやりたいことは突き詰めれば勉強ノートをまとめることなのだから、別にブログに書かなくてもいいよなあ、と思ってしばらくブログを休止していた。その後少しのあいだだけScrapboxを使っていて、そのあと深い理由もなくNotionに移行した。 ただ、Notionに…