【感想文】電脳コイル(5話まで)

今のところのとめどない感想

  • Amazonプライムで初めて観てる。
  • 20世紀少年的な昭和の子供たちの陰謀論と電脳メガネによるサイバー世界をドッキングさせることで、陰謀論が現実にまで影響を及ぼすようになり大混乱が発生する、みたいなことを描こうとしてるのかな? 子供たちの陰謀論が現実に影響する、という構図は20世紀少年とおんなじだ。
  • 最初、絵柄が苦手だった。キャラがかわいくない。最近まで『小林さんちのメイドラゴン』とか『大正オトメ御伽話』とか観てたので、かわいさの落差が激しくて、うーん、という感じだった。でも、あ、これは20世紀少年なんだ、って思えばなんとなく納得はいくようになった。昭和の女子って、学校に平気でジャージ着てくるような生活感あふれる人ばっかりで、あんまりかわいくないのだよ。あと、「ウンチー」しか言わない女の子がいるけど、トトロに出てくるメイっぽい。メイの「上品さ」パラメータを40ポイントくらい下げたらこんな感じになる。
  • でも、イマイチあの世界のルールがよくわかってない。ミサイルだとかサッチーだとかに追いかけられても、しょせん相手は電脳世界のCGでしょう? だったらメガネを外せばいいだけなのでは。メガネをつけたままだから攻撃を食らい、お年玉2年分のメガネを破壊されてしまうわけだ。なんでみんな律儀にメガネかけたまま逃げ回ってるのかがよくわからない。
    • (追記)ネットで調べたら、メガネを外しても身体周りのデータが破壊されるので意味なし、みたいなことが書いてあった。でも、やっぱりよくわからん。だって、身体って絶えず動き回るわけでしょう? データ位置の更新はいったいどうやって行ってるんだろう。メガネは身体と一緒に動くからそういう更新作業はやりやすそうだけど、メガネ外してもデータ破壊されるリスクは変わらないのだとすれば、位置情報の更新をやってるのはメガネではないことになる。あるいは、体内に何かが埋め込まれていて、そこに直接データが保存されているということなのかな? わざわざ手術とかして? でもだったら、メガネ機能も手術で網膜に埋め込んでしまったら? うーん。なんかよくわからん。
  • 毎回冒頭で「ネットの噂では」というナレーションが入る。で、それが陰謀論世界への導入になっているわけだ。だけど、2022年時点において、ネットってもはや昔みたいなアングラ空間では無くなっているので、今の視点からみると導入としてあんまり説得力が無い感じになっている。
  • たぶん今、「学校の怪談」みたいなのって成り立たなくなってると思う。あらゆる情報にアクセスできるようになって、「あなたは知らないかもしれないけれど実はこんな噂が」みたいな物言いがどんどんうさんくさくなっているから。で、そういう陰謀論的な噂話はSNSの閉ざされたフォロー・フォロワー関係の中にしか存在しない。もちろん、そういうのがいかれた世界だ、というのは小学生にだってわかるから、陰謀論というのは昔に比べてかなり魅力を失っている。たぶん、このアニメが作成された2000年代で、すでにそういう感じはあったと思う。だからこそ、20世紀少年にせよ、電脳コイルにせよ、こういう昭和(あるいは昭和っぽい世界)にまで遡らないと、魅力的な陰謀論を復活させることができないんじゃないか。
  • というようなことを考えながら、もうちょっと見続けようと思う。