【雑文】わたしがモテないのはどう考えてもわたしが悪い

わたしはもちろんモテないのだけど、それは努力をしないからなのだと思う。たいていの人は、努力すればモテるんじゃないだろうか? だって、人間のスペックなんてたいして個体差ないのだし。

ジャンプ+で『正反対な君と僕』という漫画を読んでいる。面白い。チェンソー男に変身して悪魔をぶった切っている高校生や、宇宙人たちから地球を守るために妖怪に変身する高校生や、学園のヒミツをミッケたい女子高校生がいる一方で、こんなにも恋愛のことしか考えてない高校生たちがいるのか。高校という同じ空間が、見方によってこんなにもぜんぜんちがう世界になってしまうのが面白い。

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『正反対な君と僕』を読むと、普通の高校生はこんな風に恋愛のことばかり考えながら、そしてお互いの気持ちに配慮し合いながら過ごすものなのかと思い、こんな風でなかった自分は人間として大事な何かが欠落しているのではないかと恐ろしい気持ちになる。でも、ふっと冷静になると、欠落とかなにそれと思う。それは、そういう風に恋愛に全力投球してる人たちもいる、というだけのことなのだ。チェンソーで自分の脳みそ切って笑ってる高校生だっているんだし、まあ、いろんな人がいるってだけの話だ。

他人の気持ちを考える時間があったらホロウナイトのRTAのタイムを少しでも縮めたいという高校生だっているだろう。誰かと遊びに行ってキラキラした飲み物に1000円近く払うよりも、1000円分の挽肉を全投入した超巨大ハンバーグをひとりで焼いて食べたい肉好き高校生だっているだろう。「モテる」や「他人と仲良く」に振り向ける労力をゼロにして、ホロウナイトや肉に全振りするのだ。

それでいいのだ。人は何にでもなれるわけではない。モテる人はモテるための努力をすることでモテの達人になる。そのための努力を別のところに振り向ければ、別のところで達人になる。人生というリソースは限られている以上、すべてはトレードオフなのだ。悪魔殺しの達人になったあなたは恋愛を諦めなければならない。あなたに近づいてくる女性がみんなあなたを殺そうとするとしても、それは仕方ないことではないだろうか?

独身の人、恋人のいない人が増えている理由は、当事者からすると何となくわかる。べつに、お金がないからしかたなくひとりぼっちでいるというのではない。単純に、めんどくさいからひとりでいるのだ。社会が豊かになっていって、個々人がそれぞれ自分のやりたいことを自由にやれるようになったら、恋愛も結婚もたんなる選択肢のひとつになってしまう。「恋愛したい人は恋愛にリソースを割いて恋愛の達人になればいい。でも、わたしは肉に全投入するよ」そんな風に思ってる人がたくさんいるのだ。それでいいと思う。

孤独が嫌だから結婚するという人もいると思うけど、結婚したら孤独じゃなくなるというものでもないだろうし。というか、自分がしたいことを我慢して結婚しても、結局はもっと孤独になるだけなんじゃないか。心から結婚したい人が結婚すればいい。そして、そういう人は案外少ないのだ。