哲学

【読書ノート】『啓蒙思想2.0』第1章

啓蒙思想2.0〔新版〕 政治・経済・生活を正気に戻すために (ハヤカワ文庫NF)作者:ジョセフ ヒース早川書房Amazon 読む動機 何年か前に読んだのだけど、例によってほぼ忘れてる。 センの『正義のアイデア』では、理性的な公共的討議によって不正義を発見する…

【読書ノート】『ヘーゲルの実践哲学』三章

ヘーゲルの実践哲学―人倫としての理性的行為者性 (叢書・ウニベルシタス)作者:ロバート・B.ピピン法政大学出版局Amazon いかんいかん、まとめるのがめんどくさくてずっと放置してた。そろそろやんないと。 実は、毎日コツコツ読んではいて、今は8章の途中ま…

【読書ノート】『正義のアイデア』第6章

第6章 閉鎖的不偏性と開放的不偏性 イントロ(p193-) 原初状態と契約論の限界(p196-) 国内の市民と国外の他者(p199-) スミスとロールズ(p202-) ロールズのスミス解釈(p209-) 「原初状態」の限界(p212-) 排他的無視とグローバルな正義(p215-) 包…

【読書ノート】『正義のアイデア』第5章

第5章 不偏性と客観性 イントロ(p179-) 不偏性、理解、客観性(p183-) 混乱、言語、コミュニケーション(p186-) 公共的推論と客観性(p189-) 異なる領域における不偏性(p191-) コメント 第5章 不偏性と客観性 イントロ(p179-) 一部の人の自由だけ考えて、…

【読書ノート】『正義のアイデア』第4章

第4章 声と社会的選択 イントロ(p145-) 一つのアプローチとしての社会的選択理論(p150-) 社会的選択理論の射程(p155-) 先験主義と比較主義との距離(p156-) 先験的アプローチは十分か(p160-) 先験的アプローチは必要か(p163-) 比較は先験性を特定で…

【読書ノート】『正義のアイデア』第3章

第3章 制度と個人 イントロ(p129-) 制度選択の依存的な性質(p132-) 契約論的理由による行動の規制(p134-) 権力とそれに対抗する必要(p137-) 基盤としての制度(p139-) 第3章 制度と個人 イントロ(p129-) 古代インドのアショカ王は、人々の福祉と自由…

【読書ノート】『正義のアイデア』第2章

第2章 ロールズとその後 イントロ(p99-) 公正としての正義――ロールズのアプローチ(p101-) 公正から正義へ(p104-) ロールズの正義の原理の応用(p108-) ロールズのアプローチから得られる積極的な教訓(p113-) 効果的に解決できる問題(p116-) 新たな検討を要…

【読書ノート】『ヘーゲルの実践哲学』二章残り

ヘーゲルの実践哲学―人倫としての理性的行為者性 (叢書・ウニベルシタス)作者:ロバート・B.ピピン法政大学出版局Amazon p72-73 精神の説明は「私たち」についての問題であって、自然科学の問題ではない。 p91 理性に導かれて精神はみずから形成する。 p92 何…

【研究ノート】環境プラグマティズムって結局なんなの?

はじめに 環境プラグマティズムが生まれるまで 第一世代の環境倫理学は「内在的価値」のことばかり考えていた。 内在的価値の研究をしたって環境問題解決にぜんぜん役立たないじゃないか これからは環境プラグマティズムの時代だーゼ~!! 環境プラグマティ…

【読書ノート】『正義のアイデア』第1章

正義のアイデア作者:アマルティア セン明石書店Amazon 第1章 理性と客観性 イントロ(p69-) 啓蒙主義的伝統に対する批判(p74-) アクバルと理性の必要性(p76-) 倫理的客観性と理性的精査(p81-) アダム・スミスと公平な観察者(p88-) 理性の及ぶ範囲(…

【読書ノート】『正義のアイデア』序章

正義のアイデア作者:アマルティア セン明石書店Amazon 序章 正義へのアプローチ イントロ(p31-) 推論と正義(p35-) 啓蒙運動と基本的な相違(p37-) 出発点(p40-) 唯一の先験的合意の実現可能性(p43-) 三人の子供と一本の笛 ――例証(p46-) 比較に基…

【読書ノート】『現代思想入門』 はじめに

現代思想入門 (講談社現代新書)作者:千葉雅也講談社Amazon この本は前にも読書ノートを書いたのだけど、初めて書いたブログ記事なので、まとめ方がかなりかったるい感じになってる。もう一回書き直してみたい。 はじめに なぜ現代思想か(p8-) 最初に、現代思…

【読書ノート】『正義のアイデア』序文

正義のアイデア作者:アマルティア セン明石書店Amazon 読む動機 序文 イントロ p1 我々を道理的に動かすものは、明らかに正すことのできる不正義が我々の周りにあり、それを取り除きたいという認識である p2 不正義のシグナルは批判的に検討する必要がある。…

【読書ノート】『ブランダム 推論主義の哲学』 第7章

ブランダム 推論主義の哲学: プラグマティズムの新展開作者:白川晋太郎青土社Amazon 第7章 推論主義は相対主義か 1 まずは課題を確認 2 『明示化』における試み 3 相互承認論へ 4 承認欲求に訴えよう 5 『信頼の精神 A Spirit of Trust』という書物 6 「規範…

【読書ノート】『ブランダム 推論主義の哲学』 第6章

ブランダム 推論主義の哲学: プラグマティズムの新展開作者:白川晋太郎青土社Amazon 第6章 推論主義を応用してみる 精神病理 フィクション(虚構) 社会制度 第6章 推論主義を応用してみる お目当ての相互承認は第7章で出てくるのだけど、先に第6章もやって…

【読書ノート】『ブランダム 推論主義の哲学』 第4章

ブランダム 推論主義の哲学: プラグマティズムの新展開作者:白川晋太郎青土社Amazon 第4章 推論的意味論 1 「指示」や「真理」というものの役割は? 2 推論的意味論の三つのレベル 3 文の意味 4 単称名と述語の意味 5 直示語の意味 (6節と7節は省略) 第4章…

【読書ノート】『ヘーゲルの実践哲学』二章途中まで

ヘーゲルの実践哲学―人倫としての理性的行為者性 (叢書・ウニベルシタス)作者:ロバート・B.ピピン法政大学出版局Amazon 読む動機 第二章 自然と精神(心)――ヘーゲルの両立論 p60 精神は「心」や「魂」ではなく制度です p56 自由であるなら、行為や企てを自…

【読書ノート】『ブランダム 推論主義の哲学』 第3章

ブランダム 推論主義の哲学: プラグマティズムの新展開作者:白川晋太郎青土社Amazon はじめに 本読書ノートの方針 第3章 規範的語用論 1 規範的地位と規範的態度 2 言語的実践におけるコミットメントと資格のやりとり 3 そもそも規範とはなにか 4 主張と推論…

【読書ノート】21世紀の道徳 第10章

はじめに 第10章 ストア哲学の幸福論は現代にも通じるのか? p240 生物学的インセンティブ・システムにおいてわたしたちの幸福が考慮される必要性はない p241 生物学的インセンティブ・システムを出し抜くことが人間には可能 p243 「自分の力でなんとかなる…

【読書ノート】『21世紀の道徳』(ケアの倫理のところだけ)

読む動機 第8章 「ケア」や「共感」を道徳の基盤とすることはできるのか? p165 フェミニスト倫理学とは? p171-172 フェミニスト倫理学の主張 p168-169 筆者による「ケアの倫理」理解 ハインツのジレンマ p175 ケアの倫理は理論や原則を否定する(?) ケア…

【読書ノート】千葉雅也『現代思想入門』

現代思想入門 (講談社現代新書) 作者:千葉雅也 講談社 Amazon 読む動機 抜き書きとコメント コミュニケーションには必ず誤解がある 脱構築の手続き 規律訓練と生政治 内面にあまりこだわるな ドグマとか去勢とか 複数的な超越論性へ(ひとつのことにこだわる…